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Maximaの常微分方程式(ODE)ソルバode2は
一階と二階の初等線形ODEを解きます。
関数contrib_odeは
線形と非線形一階ODEと線形斉次二階ODEに関する追加の方法で
ode2を拡張します。
コードは、まだ開発中で、コールの順序は将来のリリースで変わるかもしれません。
一旦コードが安定化したら、投稿ディレクトリから移して、Maximaに統合されるかもしれません。
このパッケージは、
使用前に
コマンドload("contrib_ode")でロードしなければいけません。
contrib_odeのコール取り決めは
ode2と同一です。
3つの引数を取ります:
ODE (右辺が0なら左辺だけでもいいです)、
従属変数、独立変数。
成功した時、解のリストを返します。
解の形式は
ode2と異なります。
非線形方程式は複数解を持つので、
contrib_odeは解のリストを返します。
解それぞれは複数の形式を持ちます:
%tを使ったパラメトリック解、または、
%uに関する別のODEへの変換
%cは
一階方程式の積分定数を表すのに使われます。
%k1と%k2は
二階方程式の定数を表すのに使われます。
もしcontrib_odeが
いかなる理由でも解を得られないなら、
たぶんエラーメッセージを印字した後、
falseを返します。
一階非線形ODEは複数解を持ち得るので、 解のリストを返す必要があります。 例えば:
(%i1) load("contrib_ode")$
(%i2) eqn:x*'diff(y,x)^2-(1+x*y)*'diff(y,x)+y=0;
                    dy 2             dy
(%o2)            x (--)  - (x y + 1) -- + y = 0
                    dx               dx
(%i3) contrib_ode(eqn,y,x);
                                             x
(%o3)             [y = log(x) + %c, y = %c %e ]
(%i4) method;
(%o4)                        factor
以下の例の二番目の解のように、 非線形ODEは積分定数を持たない特異解を持ち得ます:
(%i1) load("contrib_ode")$
(%i2) eqn:'diff(y,x)^2+x*'diff(y,x)-y=0;
                       dy 2     dy
(%o2)                 (--)  + x -- - y = 0
                       dx       dx
(%i3) contrib_ode(eqn,y,x);
                                           2
                                 2        x
(%o3)              [y = %c x + %c , y = - --]
                                          4
(%i4) method;
(%o4)                       clairault
以下のODEは
ダミー変数%tを使った
2つのパラメトリック解を持ちます。
この場合、パラメトリック解を操作して、陽解を与えることができます。
(%i1) load("contrib_ode")$
(%i2) eqn:'diff(y,x)=(x+y)^2;
                          dy          2
(%o2)                     -- = (y + x)
                          dx
(%i3) contrib_ode(eqn,y,x);
(%o3) [[x = %c - atan(sqrt(%t)), y = - x - sqrt(%t)], 
                     [x = atan(sqrt(%t)) + %c, y = sqrt(%t) - x]]
(%i4) method;
(%o4)                       lagrange
以下の例(Kamke 1.112)は、陰解を例示します。
(%i1) load("contrib_ode")$
(%i2) assume(x>0,y>0);
(%o2)                    [x > 0, y > 0]
(%i3) eqn:x*'diff(y,x)-x*sqrt(y^2+x^2)-y;
                     dy           2    2
(%o3)              x -- - x sqrt(y  + x ) - y
                     dx
(%i4) contrib_ode(eqn,y,x);
                                  y
(%o4)                  [x - asinh(-) = %c]
                                  x
(%i5) method;
(%o5)                          lie
以下のRiccati方程式は
変数%uに関する線形二階ODEに変換されます。
Maximaは
新しいODEを解くことができません。
だから、未評価で返されます。
(%i1) load("contrib_ode")$
(%i2) eqn:x^2*'diff(y,x)=a+b*x^n+c*x^2*y^2;
                    2 dy      2  2      n
(%o2)              x  -- = c x  y  + b x  + a
                      dx
(%i3) contrib_ode(eqn,y,x);
               d%u
               ---                            2
               dx        2     n - 2   a     d %u
(%o3)  [[y = - ----, %u c  (b x      + --) + ---- c = 0]]
               %u c                     2      2
                                       x     dx
(%i4) method;
(%o4)                        riccati
一階ODEに対して、contrib_odeはode2をコールします。
その後、以下の方法を試します:
因数分解、Clairault, Lagrange, Riccati,
Abel, Lie対称性を使った方法
もしAbel方法が失敗したら、
Lie方法はAbel方程式には試みられませんが、
もしRiccati方法が未解決二階ODEを返したら、
Lie方法が試みられます。
二階ODEに対して、contrib_odeはode2をコールし、その後odelinをコールします。
もしコマンド
put('contrib_ode,true,'verbose)が実行されたら、
長いデバッグトレースとメッセージが表示されます。
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